60の自分を愉しませる暮らし

会社員じゃなくなる人生。60歳からは気ままに自分を愉しませて暮らす

ブランチ

愉しい愉しい自由な休日。
お盆休み5日間。 愉しい愉しすぎる。


私はおうちが大好き。


20年前、いろんなことがあって、職もなく、駅近マンションを探すも家財が多いという理由で断念し、途方に暮れかけた時に今の一軒家に巡り合った。
5DKの縦長のちいさな和風物件。
床の間、仏間と無駄なスペースも多かったが、迷う暇などなく購入し、後で地元の建築会社がモデルルームとして建てたものだと知った。



上下に6畳間が4部屋。駐車場上が8畳間。
以前の家では好みだった猫足の食卓も、食器棚もサイドテーブルも、ここでは窮屈の元でしかなかったけれど、優先事項は大学生2人の生活保障。
まず働くことにがむしゃらで買い直す余裕も発想もなかった。



彼女達が巣立ち、独居老人になった母と一緒に暮らすかの話になった際、広い実家を持てあますことなく母はひとり生活を選んだ。


なので、思いっ切って改装することを決めた。
私にとっては大きな決断だったけれど、これから先の人生を考えた時に迷いはなかった。


全面改装は思う以上の大きな金額だったのでまず1階の改装。
ただ、依頼先が母の顔をたてた宮大工の棟梁だったので、どんなに打ち合わせても和モダンの理解には及ばず、設計図も出ず、見積金額もあやふやでひやひやしたことは事実。


5か月かかり、予算は少し超えてしまったけれど、1階はLDKの明るい部屋に生れ変った。


キッチンを対面に、壁一面を作り付けの食器棚にし、窯元で購入したお気に入りの焼き物をいつでも愛でたり使ったりできるようにしたが、なにより一部屋になったことで劇的に住みやすくなった。


通帳は軽くなったものの、快適な私の居場所を手に入れた。



素敵な落着いた民芸調食卓テーブルを友人が贈ってくれたお陰で、長居しても腰が痛くならないと、40年来の友人4人との小料理屋さんごっごは回数を増やし、食器を出すたびに、共に窯元に赴いた思い出話に花も咲く。
食後、珈琲を落とす間に、個々に好みのカップを選びながら新しい窯元情報も飛び交い、次の旅の予定に夢馳せることも愉しみ。



改装から10年を過ぎた昨今は、親の介護や孫の世話で数か月空くようになったけれど、何でもない話でおなかを抱えて笑いあえる友人が理由なく集まり、屈託なく過ごせるこの環境をとても気に入っている。



今朝は友人がオーツミルクなるものを持参してくれたので、昨日一緒にスタバで食べたトルティアもどきでブランチ。
GWに信楽で買った空色のお皿が少し剥げてきているのは、値切ったからだと笑いながら。